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磨墨(するすみ)の秘密基地

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家作り備忘録26 A selfbuilder's note

地鎮祭

我が家を建てるに当たって、地鎮祭をする事に決めた。ワシ、とある神社の最下級の神主の資格持ってます。学生の時、人類学の論文を書くのに、ちゃんと神道の所作を学んでおこうと思い、京都の官幣大社で神職の養成講座を受講。その時のオマケで貰った資格を、やっと使える日が来た。まぁ、今まで人の祭祀を司る事は考えなかったからね。御利益ゼロだろうし。^_^;

今回の地鎮祭用に装束を新調した。と言っても、高価なんで自分で縫った訳だけど。なんか簡単そうやし。

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反物を屁みたいな値段で、オークションで落として。
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裁断。
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手縫いはしんどいので、ミシンを使う。
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アイロン掛けて、ついでに糊で固める。カンターチが便利。

反物の幅は約38cmだけど、これは大人の男性の腕の一関節とほぼ同等の長さで、この生地幅を縦方向に並べたパーツを縫い合わせれば和装のボディが出来上がる。この幅は縫い代込みだから、良く考えられている。カヤックを自作していて知ったけど、イヌイットも同じようにヒジから指先までを一つのグリッドとして、各人オーダーメイドのカヤックを作る。細かい部分は手のひらの長さや指の幅何本という形で決めて行く。このエスニック・メジャメントから逸脱しないことで、楽な立ち居振る舞いが出来るように生活環境を作り上げて来た。同じように尺寸法というコードが日本人の生活様式を知らず知らずに支配しているのだろう。

こんなん作ってる時が一番しゃーわせ。ワシ、長いこと会社の生産部門で縫製の加工管理の仕事してたから、寸法図見たら大体構造が理解出来ます。狩衣はかなり簡単な部類のガーメントだな。あっ、そう言えば、この装束もそうだけど、和装って型紙を使わないようですねぇ。色んなサイト調べたけど、出て来ない。マスプロの製品は知らないけど、多分グリッドが決まっているので、身長を聞いてオーダーメイドで職人が作るんだろうな。まぁ、開口部や横幅は誰が着てもユッタリしてるから問題無いか。後は下帯や小物でフィッティングを調整するようです。だから、着付けという服を人に合わせる事を目的とした技能が発達したんだろうね。これもヒューマンセントリックな考え方が面白い。
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ついでに小物を2点。笏と高烏帽子。
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足元はやっぱ浅沓が正式です。ついでに作っちゃいました。上下パーツの接合は接着剤と和紙に膠で固める方法じゃないかと思うんだけど、カヤックの接合方法と同じくシニュー(動物の腱で作った縫合用の糸)で固定、縫合ラインにグルーブを入れてフラッシュ。人工漆で固める。浄衣の共生地にパンヤを詰めて、足の甲を保護する枕を入れる。不恰好だけど、一応脱げない。ベースの型をウォルディーズから採ったのが正解だった^o^

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今回の装束は、浄衣と呼ばれる白い(実際は生成りだけど)装束で、神主なら大宮司から新米の禰宜さんまで皆同じに着れる、オールマイティな祭祀用の服装。スタイルは狩衣(かりぎぬ)で、広く祭礼で使われるモードだ。元々、その名前の通り狩猟用なので、袖口に上下共ドローコードが付いていて、絞れるようになっているし、動き易い。神官のそれはほぼ飾りになっているようだが、指貫(さしぬき:袴の一種)の裾はだいたい絞ってあります。蹴鞠の装束に似ていますね。下着として大帷(おおかたびら)という襟が表から単(ひとえ)の重ね着に見える服を着て、足袋を履けば衣装は出来上がり。後は、烏帽子と笏(しゃく)を持てばそれなりに見えます。今回使った生地は縮緬なので、本来は襦袢用かな?ちょっと腰が無いんで、仕上げに糊いっぱい使わないと張りが出ない。どうせ二度と使わない装束だからバリバリに仕上げましょう。!(^-^)/

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装束類が出来たところで、祭祀用のサイト作り。祭壇を作り、北から南を向いて設置。小物を用意して、忌竹を調達。御幣を藁縄に差し込んで吊るす。祭壇の上は一番上が神籬(ひもろぎ)つまり、神の依代(よりしろ)。まぁ、御休み処のようなもの。その神を饗応する供物が並ぶ。簡単に言うと、神道は教義神道を除けば、基本アニミズムの世界だから、神は何にでも宿る。その神の力を借りて日常の困った事や、果ては政治までコントロールしようとする。まぁ、為政者の思惑は置いといて、我々庶民はこれから起こる大工仕事での無事と安全というささやかな御利益を、饗応と祝詞で神をもてなして、その対価として貰おうという儀式がこの地鎮祭。やってる本人は別として、家族はこれで日本人的に安心するかな?まぁ、するでしょう。今回の祝詞(のりと)はちょっと欲張って、関係各方面の神達かなりの数にお願いするので、結構長くなりました。祝詞(のりと)はその語義の通り「祝いのコトバ」。諸説あると思うが、そう理解するのが一番合ってると思う。これでもかというくらい褒めちぎっている。規模が大きくなると巫女の舞や雅楽までついておもてなしするけど、予算の関係で今回はカット。^_^;こんなもんかな?
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式次第と祝詞を書く。と言ってもワードのプリントアウト。^_^; 祓い詞(はらいことば)をカンペに書いて笏に貼り付ける。
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進行をリハーサルして準備オッケー。さあ、やりますか。(続く)

To begin with whole procedure of building my house, I've decided to hold a ground breaking rite.

Sounds pretty strange but I'm a certified Shinto priest. The lowest of rank though, I was certified being priest when attended one week course given at a big shrine in Kyoto. I took the course for learning Shintoism so that I could back up my knowledge on anthropological thesis.

To prepare the ritual, I had to sew my costume. They called Kariginu:jacket and Sashinuki:pants The style of jackets and pants were originally used for hunting in ancient time. Both had draw cord at cuffs on jacket and hem on pants.

My experties with garment production supervisor helped me sewing this ritual garments. The construction of the jacket is rather simple. Traditional Japanese sewing style do not require patterns. Since fabric width determines basic grids of garment styling, the rest of sequence of garments sewing are length adjustment and fine tuning of openings unless user were Sumo wrestler. While simplicity of garment required specialist for fitting to be presentable. Garments must be adjusted for user in formal situation. Sounds quite human centric tradition, doesn't it?

Sourcing fabric wasn't so difficult. Bidding on yahoo auction, I've got 5 rolls of white kimono fabric. Made of silk with textured surface. Traditional fabric in northern Kyoto prefecture. Chirimen the name stands for shrunk surface. Very drapy. So soft that I needed corn starch glue when ironing to give it a little stiff touch.

Some ritual accessories needed to make. Wood stick Shaku. The stick replaced sword originally expected as formal during ritual. Probably rulers scared their inferior's coup. Then Eboshi the hat. This hat shows his rank among peers or priests. And the shoes. Shoes for formal occasion is wooden one called Asagutu. Which also hand made by me. Cutting out from good smell of Japanese cedar. Glossy lacquered with black paint. Inserting instep pads called Makura as pillow.

As for the color of ritual clothing. I've chosen the one I can use at any ritual. So the garment color must be white or non-scoured natural cream which is the color of undyed silk. Whatever the rank you are, white is omnipotent in Shintoism like yellow garment for Buddhism. Dalai Lama shares same color with a neophyte kid.

Shintoism is basically animism. So gods reincarnate everywhere. We invite gods to our site. Praise them, feed them, then ask for what we desire. Writing Norito as god praising song without melodies. Cutting white papers to determine sacred crease. The white paper also cut to shape for Himorogi where gods' reincarnate.

Then, everything seems to be ready. OK. It's show time!

(To be continued)
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by blacklabsurusumi | 2013-02-19 08:29 | セルフビルド | Comments(2)
Commented by nob at 2013-03-04 08:42 x
凄い!権禰宜の資格までお持ちでしたか。きっと、この祝詞で神様は、願いをかなえてくれるはずです。
私学生時代に、巫女のバイトしてまして、あの当時は舞もしてましたわ。(笑)
Commented by blacklabsurusumi at 2013-03-04 13:31
おぉ、巫女さんですか。なんと雅な。私の方はペーパードライバーみたいなもんで、危なっかしくて表走れません。^_^;
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